当院では一般診療の他、 鍼灸治療を実施しています。麻痺や痛みに対してだけではなく、食欲不振や下痢などでも効果を期待して実施することがあります。鍼灸治療にはお時間をいただいておりますので、時間に余裕をもってご来院ください。また事前にご予約していただくことをお勧めします。

漢方治療のご案内

西洋のお薬は、もともと自然界に存在した薬草の成分を特定し、抽出して精製し、お薬を作ったり、科学的に合成したりして作成しています。基本的に1つの薬に含まれる成分は1つないし2つくらいです。一方漢方薬は、一つの処方の中に色々な生薬が混ざっていて、一つ一つの生薬の効果が、複雑に影響しあって、総合的に効果を発揮します。その中の一つを取り出して投与しても、同じ効果は出ません。同じ生薬が入っていても、組み合わせが変われば効果も変わります。また、服用する動物の体質や、その時の状態によって、同じ漢方薬でも違う効果が出たりします。漢方薬を使用していない獣医師の仲間から、よく「糖尿病に効く漢方薬は?」とか「アトピー性皮膚炎に効果のある漢方薬を教えて。」などと質問されますが、なかなか答え辛い質問です。同じ糖尿病の犬でも、太ってるのか痩せてるのか、皮膚が乾燥してるのかしてないのか、すごく吠えて活動的なのか、あまり吠えずいつも寝てるのか、温かい水が好きか冷たい水が好きか、舌の様子はどうか、脈は沈んでるのか浮いてるのか・・・・など質問を沢山して、「じゃぁ〇〇っていう漢方薬が合うかもね。」という風にしか答えられません。鍼治療もそうですが、常にオーダーメイドで、その時その時の動物の状態によって、変わってきたりするのです。体質に合わなければ、逆効果になりかねません。

当院では動物でも飲みやすく、比較的副作用の少ないサプリメントに近い動物用漢方薬と、人用の医療用漢方薬を使用しています。配合されている生薬によって、味やにおいが様々なので、においがきついと嫌がって飲まない場合もありますが、逆に甘い匂いがするものもあり、好んで舐める動物もいます。

通常の診療において、西洋薬と合わせて処方することもあります。慢性病でずっとお薬を飲まないとだめな場合などは、なるべく副作用が起きにくいように、西洋薬の量を減らして、長期に服用できる漢方薬を積極的に処方しています。

当院は日本ペット中医学研究会に所属しています。 当院で使用している動物用漢方薬について、ホームページで紹介されています。

鍼灸治療のご案内

当院では一般診療の他、 鍼灸治療を実施しています。麻痺や痛みに対してだけではなく、食欲不振や下痢などでも効果を期待して実施することがあります。鍼灸治療にはお時間をいただいておりますので、時間に余裕をもってご来院ください。また事前にご予約していただくことをお勧めします。

鍼ってどうして効くの?

実は鍼がなぜ効くのかは、現代の科学で完全に証明されていません。ですので、どうしてここに鍼をうてば、痛みが消えるのかとか、下痢が止まるのかなど、現代の科学で説明することはできないのです。何千年も続く鍼治療の歴史の中で、無数の鍼師たちが、たくさんの患者に試行錯誤した結果の集大成が、現代まで脈々と受け継がれているわけです。

鍼は痛くないの?

鍼治療と聞くと、なんだか痛そうなイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。当院で使っている鍼は、人間用のものの中でもかなり細いものです。通常の注射針に比べたらずっと細く、刺したときの痛みは殆どありません。ただし初めて鍼をうつ場合は、少し本数を少なめにして、体の反応をみます。

どんな動物でもできるの?

基本的にどんな動物でも可能です。当院ではやっていませんが、魚に鍼麻酔をうって仮死状態にして輸送するなんてことも行われているようです。ただし、じっとしていられない犬や猫は治療できない場合もあります。その場合は、体に触ることからはじめて、ツボをマッサージしたりして落ち着けば、鍼治療を行います。

時間はどのくらいかかりますか

当院での鍼治療は15分程度です。ただし初めての場合は、問診に時間がかかるので30分~お時間をいただいています。

予約制ですか

原則予約をいただいています。当日でも空いていれば、お受けできます。初診の場合は、予約していただくことをお勧めします。

費用はどのくらいかかりますか

通常の初診料、再診料の他に、鍼治療の費用として1回につき¥3,000~かかります。